「Outlook Copilot」の使い方──メール業務の効率化に役立てられる一方、まだまだ課題も
「Copilot for Microsoft 365」:Outlook Copilot編

MicrosoftからOpenAI社のGPTエンジンを用いた「Microsoft Copilot」が提供されると、ExcelやWordなどのOfficeアプリスイート「Microsoft 365」にも組み込まれることになりました。連載「『Copilot for Microsoft 365』を使いこなす」では、『神速Excel』(ダイヤモンド社)の著者である中田元樹氏が“使いこなし”のテクニックを伝授。第4回は、「Outlook Copilot」にフォーカスしてお届けします。
はじめに
前回のTeams Copilot編では、Teams Copilotの概要、Teams Copilotでできること(機能概要)、そして具体的なユースケースをお伝えしました。
第4回では、日常業務には欠かせないMicrosoft Outlookに搭載されている、「Outlook Copilot」について取り扱います。
Outlook Copilotは、メール業務を支援することができ、膨大なメール業務の効率化を図ることができると期待されています。本稿では、Outlook Copilotの概要やできることに加えて、現在の課題についても解説することで、「実業務にどのように活用できるのか」を紹介します。
Outlook Copilotの概要
ビジネスパーソンの作業時間の多くが、メールを読み書きすることに割かれています。優先度の低いメールへの返信は後回しになりがちで、直接話せばすぐに解決するような事柄でも、やり取りに時間がかかってしまうこともあるでしょう。また、送信者側からすると、返信がいつまでも来ないことはストレスの原因です。
だからこそ、メールの返信をどの程度自動化できるのか、その期待は高まるばかりです。しかしながら、結論から述べると、完璧なメール文面を自動作成することは難しいと言えます。特にメールの新規作成にOutlook Copilotを利用することは、実用的ではありません(詳細な理由は「課題」の章で後述します)。
ただし、メールの返信については、ボタン1つで70点レベル(一部手直しをすれば送信しても問題ないレベル)の返信文面をOutlook Copilotが生成してくれます。一部自動化できるだけでも、多くのビジネスパーソンの業務時間の削減につながるでしょう。
それでは、具体的に機能詳細を見ていきましょう。Outlook Copilotには、主に2つの機能があり、それぞれ異なる役割があります。
- メール作成支援Copilot:メールの文案作成やコーチングが可能
- メール要約支援Copilot:単一または複数のメールの要約が可能

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- この記事の著者
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中田 元樹(ナカタ ゲンキ)
教育業界からコンサルタント転身後、データ分析を強みとし、さまざまなプロジェクトで活躍。2018年に独立。筆者が代表を務める株式会社DIK&Companyはビジネスパーソンのデータ/情報を扱う力を高める研修を提供。最近ではCopilotをはじめとした生成AI研修を多くの企業に導入しており、社員...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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